しかし、09年から営業運転が始まったこの高速特急にも弱点があり、まだ1日6往復しか運行されていない。チケットも航空便より割高で、550の座席がすぐに埋まってしまう。鉄道好きの私は、1週間前にネット販売で残り数席のビジネスクラスの座席を、約6000ルーブル(1万8000円)で購入し、乗るのを楽しみにしていた。
高速ネット回線も完備
サンクトペテルブルクのモスクワ駅、午後1時。五輪関連最後の原稿を近くのカフェで書き終えた私は、モスクワ駅の街を造ったピョートル大帝(1672~1725年)の銅像がある広々とした駅構内を通り抜け、ドイツ・シーメンス製の丸みを帯びたフォルム「ヴェラロ」型の車両に初対面した。