都立高校生110人が、社員とともに行動して仕事を学ぶ体験が、このほど三菱UFJファイナンスグループ(MUFG)各社で行われた。インターンシップと異なり、社員に影のように密着して、会議や折衝にも同席することから「ジョブシャドウ」と呼ばれる仕事体験で、高校生らは初めての社会体験を通じて、働くことの意味やこれからのキャリア形成を意識できたようだ。
ジョブシャドウは経済教育団体「ジュニア・アチーブメント日本」が主催するプログラム。今回は、都立高校生の2年生を対象に、MUFG各社で実施された。
MUFGでは、国際高校の2年生、藤木まやさん(17)が、コーポレート・コミュニケーション部の上席調査役、林優紀さん(42)とペアを組んだ。
まず、海外のスタッフとリンクトイン(ビジネス専用ソーシャル・ネットワーク・サービス)関して英語での会議に参加した。
その後、広告代理店の社員と今後の同グループのコミュニケーション戦略についての打ち合わせに同席。藤木さんは、来社した社員と用意した名刺を交換するなどした。
終了後、林さんは藤木さんについて、「非常に真面目でメモを取りながら、積極的に質問するなど向上心を感じました」と評価した。
藤木さんは「金融機関はお金を扱うだけではなく、広報戦略などいろいろなことを考えているのを知りました」と述べるとともに、「知らない世界を体験でき、理系や英語専攻でも活躍できると聞いて仕事の世界が広がりました」とジョブシャドウの成果を振り返った。