高知暮らしの贅沢(ぜいたく)さを実感するのは、新鮮な魚を手にした時です。でも、実をいうと最近は高知で手に入るものと同じくらい新鮮な状態で首都圏、いえいえ海外にだって輸送されているんです。
その秘密が「神経〆(しんけいじめ)」。「神経抜き」とも言われる活き締めの手法で、魚の頭部に針を刺し、脳と延髄を破壊。さらに背骨に沿って針金を入れて中枢神経も壊します。これにより、死後硬直が遅れ、新鮮さが保たれ、おいしさが長持ちするのです。
この一手間で漁価は3割から7割も高くなる、ということで、高知では漁業協同組合、仲買人、漁師のそれぞれが神経〆の普及に取り組み、現在は5カ所で行われています。
その鮮度は特に関東で高く評価され、高級ホテルや有名な料亭との取引が始まっています。それだけではありません。シンガポールや香港への出荷も進んでいるのです。
高知の漁師は30年で約6割、漁獲量は10年で約3割も減りました。「高知の水産業を守る」というのも神経〆普及の目的でもあります。それでも、海外でも新鮮な高知の魚が食べてもらえるなんて、高知好きの私は喜びで一杯です!
<プロフィル>
おざき・みき
元高知放送アナ。子育てをしながらフリーで活動中。産業カウンセラーの資格を持ち、心に伝わる仕事を目指す!
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