送った試料(唾液)はDeNAと東大医科研の共同研究室で解析される。まずは唾液からDNAを抽出し、遺伝子情報を読み取る。解析データが出たら専用ソフトに投入して結果を分析。すべての検査が終わると会員ページにレポートが送信される。筆者の場合は、試料を送ってから2週間ほどで検査結果が出た。
サイト上で結果を確認してみる。ログインすると「○○さんの遺伝子型の疾患発症リスク」という検査結果が表示された。自分が日本人平均(1倍)と比較してどの病気にかかりやすいのか、簡単に一覧できる。平均の2倍以上の発症リスクがあるのが心房細動、骨パジェット病、クローン病と食道がん。とくにクローン病と食道がんは、それぞれ日本人平均の5.64倍、2.61倍と高い。ほかにも平均以上の数値(1.0~2.0倍)を示した疾患が、280項目のうち64個も見つかった。うち11個は心筋梗塞や心不全といった生活習慣病だ。
発症リスクのほか、それぞれの病気の詳細や早期発見の方法、効果的な検査や治療法などが細かく記されている。また、専門家が監修した生活改善アドバイスは「運動・生活」「栄養素」「食品・飲料」の3項目に分けてわかりやすく説明してある。唾液を送るだけで、自分の身体を遺伝子的な視点から理解して、発症リスクの高い病気を知り、予防や対策に役立てることができるのだ。