最後は家庭
当初は正社員の仕事を補おうとパート社員を採用したが、仕事の能力で正社員を追い越すパートも現れた。
時給制のパートと、「定められた時間」で勤務すればよい正社員。両者に溝が生まれた。そこで導入したのが完全時給制。同じ仕事をこなせれば同じ給料を、という「同一労働同一賃金」だ。
その結果、正社員、パートの区別が不要になり、全員が正社員に。勤務形態の追及が、新たな雇用形態につながったのだ。もっとも、今本社長は「『欧州での取り組みを先取りしてますよ』と専門家にいわれて驚いた。そんな制度も知らなかった」と笑う。
リーマン・ショック直後に行ったわずかな求人募集に応募した十数人をすべて採用。当初は従業員の増加分に売り上げが追いつかず、一時的に赤字になるなど厳しい状況となったが耐えた。