また、午前11時に出社して午後1時にいったん退社、午後4時に再出社して同6時に退社、といった具合に、1日を区切って働くことも可能だ。
同社は女性社員が9割。午前に家事をこなし昼ごろ出社、あるいは学校が夏休みの子供の昼食をつくるために昼で退社し、買い物を済ませてから再び出社など、家庭と仕事を両立させやすい。8月は休みたいから別の月にたくさん働くという勤務形態もあれば、月の労働時間が11時間だった社員もいるという。
家族の介護のため、かつて勤めていた会社を辞めざるをえなかったという女性(45)は「今は家庭と両立ができている」と話す。
「ノー残業」の一念で創業
この制度の秘密は、厳密な勤務時間管理が可能にした「完全時給制」だ。同社の主力業務の一つ、データ入力・管理の受託で勤務の例を見てみよう。
社員が端末に自分のパスワードを打ち込んで勤務開始。いったん退社するときなどには再びパスワードを打ち、勤務終了。1分単位で勤務時間をカウントし、時給換算で給与が決まる。実質働いた時間に対し、給与を支払うのが原則だ。