熊本県益城町で14日夜に発生した震度7の地震で、気象庁は15日、同県宇城市で発生した震度6強の余震で、長周期地震動の「階級4」を観測したことを明らかにした。平成25年3月に長周期地震動の観測が試行されて以来、国内初。
気象庁によると、15日午前3時までに発生した余震は計75回。うち午前0時3分に宇城市で発生した震源の深さ約10キロ、推定マグニチュード(M)6・4の最大余震は、同市内の地震計で長周期地震動が4段階中最大の階級4を観測した。
長周期地震動は、大規模な地震で発生する周期の長い揺れで、高層ビルなどの高い建物に大きな揺れを生じさせる。
同庁によると、熊本県熊本地方では長周期地震動の観測点が5カ所あり、そのうち宇城市の1カ所で階級4が観測された。同庁の青木元地震津波監視課長は「震源が浅く規模が大きかったので長周期地震動も大きくなった。今後も余震活動が活発な状態が続くので長周期地震動にも注意が必要」と呼びかけた。