イオン、複数企業と共同で専用貨物列車 安定供給やCO2削減、価格面で期待 (2/4ページ)

2015.6.22 06:31

複数の取引先である荷主から貨物を集めたイオンの貨物列車=2014年12月(JR貨物提供)

複数の取引先である荷主から貨物を集めたイオンの貨物列車=2014年12月(JR貨物提供)【拡大】

  • 荷主企業を対象にしたJR貨物のモーダルシフト説明会=5月21日、神奈川県平塚市の相模貨物駅

 環境負荷低減の一環で、イオンは2008年ごろから鉄道貨物を活用。昨年9月には花王と共同で31フィートコンテナを使い、東京-福岡の共同往復利用を開始。「定時性に優れているなどの点で有効と判断した」(イオングローバルSCMの坪井康彦運営管理部部長)という。

 同12月にはイオンと同研究会に参加するアサヒビール、江崎グリコ、花王、ネスレ日本が共同で初の専用列車を運行。今年4月の2回目の運行には、味の素、サッポロビール、P&Gジャパンも加わった。

 イオンが鉄道利用拡大に踏み切った背景には、深刻さを増すトラック不足がある。全日本トラック協会が5月にまとめた「1~3月期のトラック運送業界の景況感(速報)」によると、全事業者の約半数は「労働力不足」もしくは「やや不足」と感じている。人手不足が進めば「人件費の上昇、ひいてはトラック運賃の値上げにつながる」(坪井部長)との認識が荷主の間に広がっている。

 「鉄道貨物に対する荷主の熱い期待を感じる。新規顧客を開拓する絶好のチャンスだ」。JR貨物の真貝(しんがい)康一取締役はこう強調した。トラック運転手不足が深刻になるなか、全国各地で鉄道利用を呼びかける説明会を大幅に増やしている。

「トラックよりも価格面で優位に立つ可能性が大きい」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。