企業間で鉄道貨物への関心が高まっている。イオンは食品や日用品のメーカーなどと共同で専用の貨物列車を7月下旬から8月上旬の日曜深夜、東京-大阪で走らせる計画だ。年間を通じ輸送需要が高い8月上旬は企業のお盆休み前にあたり、例年トラックの確保が難しい。鉄道の活用で、安定的な物資供給や調達を図るとともに、二酸化炭素(CO2)排出も削減する。
専用列車は、イオンの物流子会社のイオングローバルSCMが主催する「イオン鉄道輸送研究会」とJR貨物が企画した。東京貨物ターミナル駅(東京都品川区)と百済貨物ターミナル駅(大阪市東住吉区)を日曜深夜にそれぞれ出発、翌日早朝に到着する。
イオンのプライベートブランド(PB、自主企画製品)「トップバリュ」製品の製造を委託するメーカーから集めた日用品や飲料などの商品を、5トン積みの12フィートコンテナ120個に詰めて、一度に運ぶ。
これまでにもトヨタ自動車など、1社で専用列車を仕立てるケースはあったが、複数企業が共同で貨物を集めて専用列車を走らせるのは珍しい。