「不倫や虚偽を擁護」と批判殺到 日清食品、オバカ大学新CM中止し謝罪 自虐ネタ裏目

 
カップヌードルのCMに関するお詫び(日清食品ホームページより)

 日清食品は、3月30日から始めたカップヌードルの新CMの放送を中止する、と発表した。同社は公式サイトで「不快な思いを感じさせる表現があった」とする謝罪文を7日付で掲載した。

 新CMは「OBAKA’s UNIVERSITY」シリーズの第1弾で、タレントの矢口真里さん、音楽家の新垣隆さん、歌手の小林幸子さんらを起用。3月30日から8日間、放送されるなどした。

 不倫スキャンダルで騒動になった矢口さんのシーンでは、自身の二股になぞらえて「二兎を追う者は一兎をも得ず」と“自虐ネタ”を披露。作曲のゴーストライターだったことを明かした新垣さんは、両耳が聞こえないとされた佐村河内守氏に似せた学生の背後から二人羽織のようにしてピアノを弾く姿を映し出し、自らのスキャンダルをネタ化した形だ。

 これに対し、視聴者らから「不倫や虚偽を擁護している」など疑問の声が寄せられた。

 同社が公式サイトで公開した「お詫び」では、「不快な思いを感じさせる表現があり、深くお詫び申し上げます」と陳謝。「若い世代の方々にエールを贈ることが主旨」だったと釈明している。

 一方、「印象残ったし思い切りの良いCMと思った」「CMも言葉狩りの犠牲か」「(中止は)日清食品が弱腰だからでは?」などと、ツイッター上では同社の決断に疑問を投げかける書き込みも見られた。

 日清食品の「お詫び」全文は以下の通り。

 カップヌードルのCMに関するお詫び

 この度、3月30日より開始いたしましたカップヌードルの新CMに関しまして、お客様からたくさんのご意見をいただきました。

 皆様に、ご不快な思いを感じさせる表現がありましたことを、深くお詫び申し上げます。皆様のご意見を真摯に受け止め、当CM、「OBAKA,s UNIVERSITY」シリーズの第一弾の放送を取り止めることに致しました。

 今回のCMのテーマであります、「CRAZY MAKES the FUTURE.」のメッセージを伝える「OBAKA,s UNIVERSITY」シリーズは、若い世代の方々にエールを贈ることが主旨であり、今後も、そのテーマに沿って、このシリーズをよりよい広告表現で、引き続き展開してまいります。この度は、誠に申し訳ございませんでした。