売り場を減らしたのに、業績回復 なぜ崎陽軒のシウマイはバカ売れしているのか (7/8ページ)

2017.4.8 16:10

60年以上前に発売された「シウマイ弁当」は、なぜいまも売れ続けているのか
60年以上前に発売された「シウマイ弁当」は、なぜいまも売れ続けているのか【拡大】

  • なぜ横浜駅で「シウマイ」が誕生したのか
  • 売り場を減らしたのに、なぜ崎陽軒のシウマイはバカ売れしているのか
  • 1950年、横浜駅にシウマイ娘が登場
  • シウマイ娘は小説や映画にも登場した
  • 1954年に発売された「シウマイ弁当」を復刻。いまと違って、エビフライなどが入っていた

土肥: 全国展開はちょっと違うなあと痛感して、いまでは限定販売しているわけですね。売り場の数が減ったので、売り上げも減少したのでは?

金田: はい、減少しました。ただ、その後は徐々に売り上げが回復していって、2015年度は過去最高、2016年度も更新する見通しです。

土肥: 経営者であれば、会社を成長させなければいけない、売り上げを伸ばさなければいけない、顧客数を増やさなければいけない、といったプレッシャーがあるはず。「全国でじゃんじゃん売って」という方針を掲げて、その道を突き進むのが“正解”のように感じますが、崎陽軒は違った。

 一度は全国展開の道も考え、売り上げの拡大を目指す。しかし、お客の声を受けて、「自分たちの価値はローカルにある」と認識させられたわけですね。売上減が予想される中で、あえてその道を選ぶ。結果、ブランドを守ることで、業績は回復していったわけですね。

 もうひとつ、イジワルな質問を。シウマイって希少性はないですよね。崎陽軒のシウマイが売れていることが分かれば、競合他社もすぐに真似したのではないでしょうか。それでもシウマイが生き残った理由はどこにあると分析しますか?

 シウマイのレシピを一度も変えていない理由

金田: やはり、長年ご利用いただいているお客さんが多いからではないでしょうか。例えば、食べ方にこだわりをもっている人が多いんですよね。シウマイ弁当のフタを開けて、なにから食べる? これはネット上でもしばしば議論になっていて、「オレはフタに付いたご飯粒から食べる」「いやいや、ワタシはマグロの照り焼」「自分はショウガをご飯にまぶす」といった声があるんですよね。

土肥: 「シウマイ弁当」という名前なのに、そのほかのオカズやご飯のキャラが強いわけですか。

レシピを変えない崎陽軒らしい理由

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。