売り場を減らしたのに、業績回復 なぜ崎陽軒のシウマイはバカ売れしているのか (4/8ページ)

2017.4.8 16:10

60年以上前に発売された「シウマイ弁当」は、なぜいまも売れ続けているのか
60年以上前に発売された「シウマイ弁当」は、なぜいまも売れ続けているのか【拡大】

  • なぜ横浜駅で「シウマイ」が誕生したのか
  • 売り場を減らしたのに、なぜ崎陽軒のシウマイはバカ売れしているのか
  • 1950年、横浜駅にシウマイ娘が登場
  • シウマイ娘は小説や映画にも登場した
  • 1954年に発売された「シウマイ弁当」を復刻。いまと違って、エビフライなどが入っていた

金田: ある日、初代社長が銀座に足を運んだときに、タバコのPeace(ピース)を配っている女性たちを目にしたんですよ。その光景を見て、「女性が横浜駅でシウマイを販売すれば、世の中を明るくすることができるのではないか」と考え、「シウマイ娘」と書かれたたすきをかけて、女性たちがシウマイを売ることに。

 当時、駅のホームで弁当や雑貨を売っていたのは男性ばかり。なぜかというと、たくさんの弁当を持ち歩くって重労働なんですよね。しかも、大声を出さなければいけない。さらに、列車の窓から受け渡しをしなければいけなかったので、背の低い女性には向いていない。そうした状況の中で、158センチ以上の女性に販売してもらうことに(時期により前後あり)。赤い制服を着用していたこともあって、とにかく目立ちました。しばらくすると「シウマイを買うなら、シウマイ娘から」といった感じで、話題になりました。

 1952年(昭和27年)には、毎日新聞で連載された小説『やっさもっさ』にシウマイ娘が登場したんですよ。また、翌年に映画化されたこともって、「シウマイ」の認知度が一気に広がっていきました。このころになって、ようやく課題が解決しました。「横浜駅は駅弁を売るのに不利な場所ではなくなった」んですよね。

土肥: それまで東京駅や静岡駅などで駅弁を買っていたのに「いや、横浜駅にシウマイ娘がいるらしいぞ。彼女たちから弁当を買おう」という人が増えていったわけですね。

金田: はい。

崎陽軒が最初に使った言葉

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