【被災地へ 石油列車】「そういう問題じゃない!」更迭におわす国交省に怒り JR貨物社長が固めた決意 (2/3ページ)

2017.3.27 05:56

東日本大震災の際にJR貨物社長だった小林正明特別顧問=東京都渋谷区のJR貨物本社
東日本大震災の際にJR貨物社長だった小林正明特別顧問=東京都渋谷区のJR貨物本社【拡大】

 「そういう問題じゃないだろう」と怒鳴りたいのを抑えながら、小林社長は「責任を持った答えが今はできません。こっちだって被災地の役に立ちたいんです。ベストは尽くします」そういって受話器を置いた。

 いったん自宅に戻り、入浴していた小林社長は再び電話に呼び出された。相手は経済産業省資源エネルギー庁の審議官。「ガソリンがなくて被災地では救急車もパトカーも動かせない状態です。なんとか石油を運んでもらえませんか」。通常、監督官庁以外の官僚から直接連絡が入ることはない。それだけに事態の深刻さを感じずにはいられなかった。

 正式の運行指示

 被災地の石油不足に、政府の対応は後手に回っていた。当時の海江田万里経済産業相が資源エネルギー庁幹部から石油不足を伝えられたのは13日夜。同日、計画停電についての発表を終えた後、資源エネ庁幹部が海江田氏に「被災地でガソリンが絶対的に足りません」と耳打ちした。

 石油元売り業界を所管する経産省だが、石油製品の在庫情報は把握できていなかったという。2002年に石油業法が廃止されたことで、業界からの報告が減ったことも大きかった。

社内の否定的な意見に思わず声荒げる「やってみなければわからない」

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。