トヨタ自動車とスズキは6日、環境や安全に関する技術やITなどで業務提携に向けた検討を始める覚書を締結したと発表した。今後は具体的に協力する分野に加え、株の持ち合いなどによる資本提携も協議する。
スズキの原山保人副会長は同日の決算記者会見で「加速する先進技術開発で、われわれの経営資源では遅れを感じざるを得ない」と指摘。提携を通じてトヨタの技術を取り込みたい考えを示した。
トヨタは環境対応や自動運転といった先進技術で、国際的な規格の整備などの主導権を握るため他社との連携強化を進めている。早川茂専務役員は決算会見で、スズキとの業務提携に関し「業界内外での仲間づくりやルール作りが従来以上に必要だ」と述べた。提携を検討する分野は、電気自動(EV)や燃料電池車の環境技術、自動運転などの安全技術、ITなどを挙げた。スズキの原山氏は「分野ごとに実現可能性を協議していく。提携が本日スタートする」と説明した。