楽天の三木谷浩史会長兼社長は26日、都内でネット通販モール「楽天市場」の出店者向けに講演し、人間のコンシェルジュに相談して商品やサービスを探すのと同様に、人工知能(AI)のコンシェルジュに相談して検索する方法を導入する考えを明らかにした。
三木谷氏は、AIを活用した商品購入システムの開発が進んでいると説明し、「『赤いセーターがほしい』『どのサイズですか』といったやり取りはもうそこまで実現しようとしている」と、音声対話による商品購入の早期実用化を示唆した。
また、AIコンシェルジュの検索方法の具体例として、「来週の金曜日に、5歳の息子に誕生日プレゼントとケーキを渡して誕生日会を開きたい」と入力すれば、5歳男児向けのプレゼントや花、ケーキ、誕生日会のホテルなどを自動的に提案してくれるようになると説明した。その上で「キーボード検索は人間の行動として不自然。コンシェルジュ式検索に変わっていく。プロトタイプはもうすぐ出てくる」との見解を示した。
一方、他社に比べて強みを発揮しているファッションの商品検索について、楽天市場担当の河野奈保上級執行役員は、「趣味や体形などに合わせて商品をスタイリストがいるかのようにナビゲーションしてくれるようにしたい」と話した。