倒産から起業、出産後に思わぬ事態に直面し… 人気あられ屋社長の今 (1/3ページ)

2017.1.16 05:24

相談を受ける遠藤貴子社長(左)。病気で休業したが、ビジネスプランコンテストの出場を機に起業や新規事業のプロデュースを手掛ける
相談を受ける遠藤貴子社長(左)。病気で休業したが、ビジネスプランコンテストの出場を機に起業や新規事業のプロデュースを手掛ける【拡大】

 今から5~6年ほど前、「つ・い・つ・い」という名前のあられが話題になった。絶妙な塩加減とおしゃれなパッケージで老若男女の人気を集めた。商品名と同じ社名にした「つ・い・つ・い」の遠藤貴子社長はいま、企業を相手に新規事業の支援やコンサルティングを手掛けている。遠藤社長と会社を変えたものとは。

出産後に病気で閉店

 大学在学中からネット通販サイトを立ち上げ、服飾雑貨を販売していた遠藤社長。派遣社員だった25歳のとき、「一生働けるやりがいのある仕事を」と高級賃貸物件を扱う不動産会社に転職し、営業職としてトップ級の成績を収める。知人が起業した会社を手伝うために不動産会社を退職したが、その知人の会社が3カ月で倒産の憂き目に。そんなとき大好きだったあられ屋が倒産の危機に瀕(ひん)していることを知った。

 「ほどよい塩加減で誰にでも楽しめそうな味だ」と直感し、あられ屋の許可を得て、パッケージデザインなどを見直して自身のサイトで販売したところ、初日に10万円以上も売り上げた。六本木ヒルズ(東京都港区)など都内各地に出店、不動産営業の経験もあり、自ら売り場に立つことも多かった。

 2013年に、マレーシアの百貨店で期間限定の出店をしようとした矢先、その前年に結婚したフランス人男性との間に長男を授かっていることがわかった。帰国後の14年6月に無事出産したが、思いも寄らない事態に直面する。

出産後、度々40度以上の高熱と全身に痛みが走る日々…

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