ディー・エヌ・エー(DeNA)が4日発表した2016年9月中間連結決算は、売上収益が2.2%増の765億円、営業利益が33.7%増の152億円、最終利益は65.7%の112億円億円だった。プロ野球・横浜DeNAベイスターズなどのスポーツ事業の損益は、観客動員数の増加や横浜スタジアム運営会社の買収などで、初めて通期で黒字化する見通しになった。
主力のゲーム事業は国内外で苦戦。10月中旬には米国のゲーム開発会社の精算を決めた。守安功社長は決算会見で「現地スタジオでの開発を中心とした戦略から転換する」と強調した。
ただ、任天堂と連携して12月に配信を始めるスマートフォン向けゲーム「スーパーマリオラン」は、配信開始の情報をメールで受け取る予約をした利用者が2000万人を突破しており、収益貢献が期待される。
ゲーム事業の不振をスポーツや、情報をまとめて提供する「キュレーション」などの事業が補い、増益を確保。ベイスターズの1試合当たりの観客動員数をみると、今シーズンは昨年より2千人多い2万7千人。前期のスポーツ事業は10億円の赤字だったが、横浜スタジアム運営会社の利益が上乗せされた今期は、上期だけで40億円の黒字。通期で黒字化すれば、11年12月のベイスターズ買収以来、初めてとなる。