MRJ、米シアトル郊外の拠点空港に無事到着 飛行試験を開始へ、遅れ取り戻す構え

2016.9.29 10:41

米西部ワシントン州モーゼスレイクの空港に到着したMRJ=28日(共同)
米西部ワシントン州モーゼスレイクの空港に到着したMRJ=28日(共同)【拡大】

 三菱航空機が開発中の国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)が28日夕(日本時間29日午前)、米国での飛行試験の拠点となる西部ワシントン州モーゼスレイクの空港に到着した。天候や設備面の環境が整った現地で試験を効率的に進める。2018年の初納入へ、新たな段階に入った。

 当初は今年8月の米国入りを試みたが、機器の不具合により2日続けて離陸後に引き返し、約1カ月遅れの到着となった。プロペラ機「YS11」以来、半世紀ぶりとなる国産旅客機の開発は難航し、納入予定の延期を重ねてきた。三菱航空機は米国で試験を一気に加速させ、計画の遅れを取り戻したい考えだ。

 日本時間の今月26日に愛知県営名古屋空港を離陸したMRJの試験1号機は北海道とロシア、米アラスカ州を経由して約8千キロを飛行。現地時間の28日午後5時45分ごろ、グラントカウンティ国際空港に初めて着陸した。同空港は米西海岸シアトル郊外に位置し、飛行試験がやりやすいという。(共同)

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