MRJ、米国飛行試験に出発 初日は新千歳に無事到着 あすからロシア経由で8千キロの旅へ

 三菱航空機(愛知県豊山町)が開発を進めている国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)は26日、米国に向けて飛び立った。天候や設備面の条件が整った米ワシントン州モーゼスレイクの空港を拠点に、10月にも飛行試験を開始する。

 米国への航路は、給油などで北海道やロシアのカムチャツカ半島、米アラスカ州を経由。日中の飛行を4回重ねる約8千キロの旅となる。機体が開発中であることを考慮し、視界が悪い夜間の飛行は避ける。

 初日の26日は、午後1時半ごろに愛知県営名古屋空港を離陸し、午後3時ごろに北海道の新千歳空港に着陸した。

 最終目的地は、米シアトル郊外のモーゼスレイクにあるグラントカウンティ国際空港。複数の滑走路が備わり、晴天率も約9割と高いことから、飛行試験を効率的に進められるという。

 米国に向かったのはMRJの試験1号機。8月下旬には機器の不具合で2日続けて引き返したが、空調の監視センサーの誤作動が原因と分かり、修正した。