【シリーズ エネルギーを考える】原子力抜きで安全保障は語れない (4/7ページ)

2016.8.25 05:00


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 --原子力に限らず、エネルギー政策は国家の安全保障にかかわる重要な問題です。日本のエネルギーの現状をどう見ていますか

 「ABCD包囲網で対日貿易が制限され、米国に全面的に依存していた石油の輸入を止められたことが、日本が太平洋戦争に突き進む直接のきっかけになったことは間違いありません。日本の外交能力が欠如していた面もありましたが、これは揺るぎない歴史的事実です。日本人はエネルギー安全保障がどれだけ大切なことで、これを誤ると戦争にもなりかねないものだということを肝に銘じておくべきであり、国家の運営はエネルギー安全保障を抜きにしては考えられないのです。エネルギー安全保障という意味では、第1次石油ショック直前、私が中学に上がるころのわが家でこんなことがありました。それまでまきで焚いていた風呂釜を石油炊きに替えようとしたとき、父親が『日本に石油が入ってこなくなったらどうする。まきも石油も使える風呂釜にしないとだめだ』と言いだしました。私は『何言ってるの』と思いましたが、結局両方使える釜にしたところ、直後に石油ショックですよ。親父は戦争を経験しているので、『世界情勢はどう変わるか分からない』と肌で感じていたのでしょう」

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