その上で、印象に残る放送として、3月の東京電力福島第1原発事故と甲状腺がんの因果関係をめぐる報道と、独ワイマール憲法とナチスを引き合いに出して自民党の改憲草案に懸念を示した特集を挙げ、「最後の方はやりたいことをやろうと思った」と告白。「ただニュースを垂れ流すだけではいけない」と訴えた。
一方、報道をめぐっては「政権は何も圧力をかけていない」としつつ、「間違った放送で番組がつぶれるのが怖いから無難にやろうという自主規制がある。その悪魔と戦わなければいけない」と強調した。
安保法制をめぐり、反対意見の報道に大半の時間を割いたことなど番組内容を批判的に報じた産経新聞に対し、「産経新聞は僕のことを本当に悪く書いてくれたけど、悪く書かれることは“おいしい”。見てもらっている証左だから。仕事は文句を言われてなんぼ」と語る場面もあった。
今後については、「2020年東京五輪の開会式の実況や(4度目の)NHK紅白歌合戦の司会など、いろいろ夢想はします」と語り、エンターテインメント分野を中心に活動していく考えを示した。「報道のど真ん中はもうやらないし、やれない」としつつ、「いつか、ニュースのサイドストーリーを扱ったような新しい番組をやりたい」とも語った。