フリーアナウンサーの古舘伊知郎さん(61)がテレビ朝日系報道番組「報道ステーション」キャスター降板後、初めて産経新聞のインタビューに応じた。時に賛否が分かれ、ハプニングもあった12年間の番組出演を振り返り、「偏っていることを恐れてはいけないと思ってやってきた。つるんつるんの偏っていない番組ほど面白くないものはない」などと思いを語った。(三品貴志)
古舘さんは「世の中のからくりの一端が見えたことが財産」と手応えをにじませる。同時に、日々の新しい事象に翻弄され、ニュースを分かりやすく掘り下げられなかったとして、「僕はニュースという化け物に負けたんです」と、独特の表現で振り返った。
また、「12年間、(視聴者から)『ただニュースを淡々とやれ』『お前の意見はいらない』と言われ続けた。意見をちょっと言って引っ込めたり、引っ込め過ぎだと思って言ったりすることへの疲れもあった」「僕は臆病な亀でした」と、冗談交じりに明かした。