スズキは31日、燃費データを不正に測定していた問題で、対象は計26車種、214万台に上るが、再測定の結果「燃費に影響はなかった」と国土交通省に再報告した。鈴木修会長は記者会見し「法令違反の重大性の認識が甘かった。大変申し訳ない」と謝罪したが、進退については「再発防止に全力を挙げたい」と述べ、辞任は否定した。
国交省は報告内容を検証して、今後の対応を検討する。
規定と異なる方法で測定していたのは、現在生産している16車種のうち13車種と生産終了した1車種、他社への供給分12車種の計26車種だった。5月18日の前回発表では計27車種としていた。
社内で再測定したところ、26車種全てでカタログ表記の燃費を上回ったという。聞き取り調査の結果、燃費を不正に操作しようとした意図はなかったと確認した。
スズキは、燃費を算出するのに必要な走行抵抗値と呼ばれるデータを、法令で定められた屋外での走行試験ではなく、室内の各種設備を使って不正に測定していた。スズキは燃費そのものの改竄(かいざん)を否定。国交省は、スズキの主張が正しいかどうか確認するため、裏付けとなるデータを31日までに報告するよう求めていた。