地元の部品メーカーの一つ、水島機工(倉敷市)の滝沢公一社長は「(日産による出資は)朝、新聞を見て知った。三菱に話を聞いてみないとわからず、今の時点では皆目見当がつかない。水島製作所が残って、今まで通りの仕事ができればありがたいし、そうあってほしい」と話す。
また、倉敷市内の自動車部品関連企業は「規模の大きな日産の傘下になるときいて安心した。水島製作所の生産が続いてくれるかどうかが重要だが、日産は外資が入っているので、ドライに判断して動いていくかもしれないので心配。水島で軽自動車を作ってくれれば、ありがたいし、そう期待する」と一抹の不安を隠さなかった。
一方、倉敷市に隣接する総社市には三菱自関係の部品製造12社でつくる「協同組合ウイングバレイ」(昼田真三理事長)があり、約3千人が勤務している。同市は休業を余儀なくされる従業員に今年10月末まで日額1500円を支援することを決めた。
同市の片岡聡一市長は「日産への傘下入りが決まったとはいえ、不透明な点も多い。引き続き対応に万全を期す」と強調。それでも同組合の昼田理事長は「今後、日産傘下となり、部品製造にどう影響が出るか」と不安を口にしていた。