NTTドコモが28日発表した2016年3月期連結決算は、営業利益が前期比22.5%増の7830億円、最終利益が33.7%増の5483億円といずれも大幅に伸び、それぞれ4期ぶりと3期ぶりの増益に転じた。通信事業の回復や新規事業分野などの増収効果で期初予想を上回る好業績となった。売上高も3.3%増の4兆5270億円と3期ぶりの増収だった。
主力の通信事業では、他社に流出した携帯電話契約数が前期の38万件から10万件に改善。新規契約から解約数を引いた純増数は3割増の437万件と好調に推移した。新規事業やコンテンツサービスなど「スマートライフ領域」の営業利益は計画より87億円多い787億円だった。
加藤薫社長は記者会見で「18年3月期の中期経営計画が17年3月期に前倒しできる」と説明した。17年3月期の業績予想は売上高4兆6200億円、最終利益6400億円と増収増益を見込む。減価償却方法を変更するため、営業利益は9100億円(旧方式だと8600億円)を見込む。