日銀は29日の金融政策決定会合を終了し、民間銀行が日銀に預けている一部の資金に0・1%の手数料を課す「マイナス金利」を導入することを決めた。日銀は追加緩和で、長期国債の買い入れ枠80兆円は維持する。
また、2%の物価上昇目標の達成時期を「平成29年度前半ごろ」に先送りした。これまでは「28年度後半ごろ」としていた。達成時期の先送りは3回目。
日銀のマイナス金利決定は、9人の政策委員のうち5人が賛成し、4人が反対した。
■マイナス金利
民間銀行が日銀に預ける「当座預金」について、日銀が利息を支払うのではなく、銀行側が手数料を支払う仕組み。追加の金融緩和策の一つ。銀行が当座預金を減らすことで、投資や貸し出し増などを増やし、実体経済を刺激する効果があるとされる。