トヨタ依存は大きなリスク 日産・ホンダと「チーム日本」でドイツ勢に対抗を (3/3ページ)

2015.4.27 06:18

 悲観することはない。石原和三郎によるウサギとカメの童謡のような展開だが、100年目の大転換を迎えている自動車産業はどこにゴールがあるか見えづらい。勝敗の行方は20年と30年では大きく異なる可能性が高いだろう。

 日本の電機産業は国際競争力を失いつつある。自動車でも日産が欧州戦略に迎合し、ホンダは競争力の本質を見失い迷走している。国内産業と経済の未来が、まさしくトヨタ次第なのだ。こければ日本が沈没しかねず、トヨタの失敗は許されない。しかし、トヨタばかりに依存する構造はリスクであるし、競争力を最大化できるとはいえない。日産とホンダは可及的速やかに力量を底上げし、優勢なドイツ勢への対抗軸となり得る競争と調和を持った「チームジャパン」を形成することが望ましい。

【プロフィル】中西孝樹

 なかにし・たかき ナカニシ自動車産業リサーチ代表兼アナリスト 米オレゴン大卒。山一証券、JPモルガン証券などを経て、2013年にナカニシ自動車産業リサーチを設立し代表就任(現職)。著書に「トヨタ対VW」など。

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