任天堂は、東南アジアやブラジルなどの新興国向けに新しい低価格ゲーム機の発売を検討していることを明らかにした。少子化で国内のゲーム市場が頭打ちになる中、人口が増加する新興国市場のてこ入れを図る。
5月にも発表する平成27年度から2カ年の同社経営方針に盛り込む方向。同社の岩田聡社長は同日、産経新聞の取材に対して、「新興国にも任天堂のファンが多くしっかりとゲームを届けたい」と述べた。
海外向けでは現在、携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」から立体視機能などを省いて価格を3割程度抑えた「ニンテンドー2DS」を販売している。しかし、岩田社長は「2DSと3DSの価格差程度では、インパクト(印象)がない」とし、新興国向けでは、現行機種よりも大幅に価格を下げた新モデルを開発する考えを示した。携帯型か据え置き型にするかなどデザインや用途は今後、詰めるとみられる。