商売意識も変化へ
さらにPTでは、観光客を相手にする地元の土産物店や飲食店などに対しても、意識の変化を促そうとしている。
「水間観音の周囲に、これといったお土産物がない」「観光バスが来ても、参詣だけで買い物につながらず、お金が落ちない」「昼すぎから開店するような食堂もある」
PTの会合では、こうした厳しい意見も飛びかわされる。
もちろん、批判するだけでなく、支援することもPTの重要な役割だ。
水間観音には、江戸時代のラブストーリーに由来する「お夏・清十郎の墓」や縁結びの「愛染明王」をまつる愛染堂もあるため、これを生かした若い女性観光客の誘致作戦を計画。マイカー利用者に水間鉄道へ乗り換えてもらうため、駅前駐輪場の整備も検討している。
水間鉄道の昨年度の乗降客は186万人。当面の目標は、これを220万人に増やすことだ。
目標達成に向け、市の全面支援を受ける水間鉄道の関西(せきにし)佳子会長は「社員70人弱の小所帯の会社としては大変心強い。社としても努力を重ね、飛躍の年にしたい」と意気込みをみせる。