NTTドコモが来年2月から提供する予定の光サービス「ドコモ光」に対して、インターネット接続事業者(ISP)などが市場の混乱を招くと警戒を強めている。ドコモがISPに対し、ネット接続料を現行の約半値の月額500円で提供するよう要請しているのに加え、販売報奨金を目当てにした顧客争奪戦が全国規模で繰り広げられる懸念が強いためだ。総務省も事態を重視しており、業界の自主ルール作りを促す方向で検討に入った。
ドコモは、NTT東西地域会社が提供している光サービス「フレッツ光」の卸売りを受け、携帯電話とのセット割引を武器に、フレッツ光の個人利用者を「ドコモ光」に契約変更するよう促す。フレッツ光では別契約だったネット接続料も、ISPから債権譲渡を受けてセット割引に組み込む考えだ。
ドコモは、ニフティやソネットなど大手ISPにネット接続料を現行の約半値の月額500円で提供するよう要請したが、日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)は総務省に「ドコモが示す価格では赤字だ」と是正を要請した。