最近の口癖は「夢は10兆円企業」。26年3月期の連結売上高が約8750億円だったことを考えると、現状の10倍以上の飛躍が必要となる計算だ。そのかぎを握る次世代の技術や製品、新規事業の創出を任せた片山氏への期待は大きい。
片山氏のお披露目について、永守氏は「来年、成果が上がり日本電産の株価を上げる仕事をしたら、その暁に出てきたらいいぞと言った」と語った。
永守氏が「来年」と時期を示したのは意味があるとみられる。来年6月の株主総会で片山氏が取締役に就く人事案件を提案することになるからだ。そこまでに具体的な技術や製品、事業を打ち出し、できれば株主の評判を高めておきたい。手持ちの時間は意外に少ないのだ。