ニッカ創業者、竹鶴政孝氏をモデルにしたNHKドラマ「マッサン」効果で1~11月期の国産ウイスキー販売が前年同期比18%増と好調なアサヒビールは2日、この伸びを一過性のブームにしないための中押し策を発表した。ニッカの復刻版ウイスキーを相次いで発売するとともに、業務用ハイボールサーバーを投入する。
復刻版ウイスキーは竹鶴政孝氏が作った昭和31年発売の「初号ブラックニッカ」を1月27日に、店頭想定価格1700円(税抜き)で発売。続いて39年発売の「初号ハイニッカ」を2月24日に1400円で発売する。竹鶴氏が「日本の洋酒界を代表するブランドにしたい」と送りだした製品で、自ら考案した「ニッカエンブレム」を大きくレイアウトしている。
また業務用では氷点下に冷やしたハイボールが楽しめる専用サーバー「ブラックニッカ フリージングハイボール」を来年1月から、居酒屋などの飲食店に導入する。初年度に全国3千店での導入を進める計画で、ハイボールで先行するサントリー追撃を明確にする。
アサヒでは、主力ビール「スーパードライ」に依存した体制から、各酒類の販売を強化する戦略転換を進めており、「ニッカ」ブランドのウイスキーの強化を図る。来春以降も新商品などを積極的投入し、安定成長につなげる。