余市蒸留所を訪ねて…今も生きる「竹鶴スピリット」 「マッサン」と呼ばれた男、竹鶴正孝の夢 (1/2ページ)

2014.11.29 12:45

ニッカウヰスキー余市蒸溜所(北海道工場)の正門。国の有形文化財、北海道遺産となっている

ニッカウヰスキー余市蒸溜所(北海道工場)の正門。国の有形文化財、北海道遺産となっている【拡大】

  • 余市蒸溜所の蒸溜棟。注連縄(しめなわ)が張られたポットスチルが並ぶ
  • 余市蒸溜所のほぼ中心に建てられている竹鶴政孝氏の胸像
  • ニッカウヰスキー第1号のボトルを抱く熊の像。竹鶴政孝氏は熊狩りも趣味にしていた=JR余市駅前のロータリー
  • 小樽市内にある「ニッカバーリタ」。入り口には竹鶴夫妻のポスターがはられている。ドラマの出演者らも訪れたという

 北海道余市町は「マッサン」効果のために観光客であふれていた。

 新千歳空港駅から小樽までは快速電車がある。小樽から余市まではJR函館本線に乗り換えるのだが、電車は1時間に1本だけ。それも1両編成で、都会の通勤ラッシュほどではないものの、乗客でいっぱいになる。小樽を出て3駅、20分とちょっとで余市駅に到着する。

 余市駅の改札を出ると正面に、石造りのニッカウヰスキー余市蒸溜所(北海道工場)正門が見える。蒸溜所自体が「北海道遺産」として登録されており、正門を含む事務所棟や大麦麦芽をピート(草炭)で乾燥させるキルン塔など計9棟が国の有形文化財に認定されている。

 キルン塔から「ピート臭」と呼ばれるウイスキー独特の香りが漂ってくる。はす向かいにある蒸溜棟にはポットスチルが並び、担当者が石炭をくべるのを間近で見ることができる。最近のウイスキー蒸溜は蒸気(スチーム)による間接加熱方式が主流だが、余市では、「マッサン」こと、竹鶴政孝氏がスコットランドで学んだ伝統技術を守って石炭の直火による直接加熱方式を堅持している。

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