なかでも販売好調なのはサイクロンや自走式のロボットといった新しい機能を持つタイプで、こうした新タイプの掃除機の種類が増えていることが、市場の裾野の拡大につながっている。掃除機市場では新タイプが売れ筋だけに、家電量販店では「布団専用掃除機も新タイプ。レイコップが消費者に受け入れられる余地はある」(売り場担当者)とみる。
住居環境の変化もレイコップを後押しする。暖冷房に使用するエネルギーが少ないという利点で住宅の高気密・高断熱化が進んだ一方、家の中の空気の循環が悪くなり、ダニが繁殖しやすく日本のアレルギー人口が増えている。
レイコップ・ジャパンの調べによると、現在ではアレルギー保有者がいる世帯は全世帯の50%に達している。アレルギー保有者の8割がアレルギー反応を示すといわれるダニなどのハウスダストには高い問題意識が向けられており、レイコップの潜在的なユーザーは多いという。実際に購入理由をみると、最も多いのは「ダニが気になる」で、次に「アレルギー対策」が続く。
また、花粉や黄砂、「PM2.5」などの大気汚染の影響で布団を屋外に干しにくくなっていることも、製品への関心を高めるきっかけになっている。
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≪FROM WRITER≫
布団の日干しができない苦労を経験したことがある。昨年9月末まで赴任した新潟は、北西からの季節風の影響を受ける日本海側特有の気候で、冬場は天候不順で曇り空が続く。このため、この時期は布団用の大型乾燥機を備える街中のコインランドリーに、地元の住民に倣って布団を車でよく運んだ。