常識破りの“脱・石油タイヤ” 住友ゴム「エナセーブ100」開発物語 (4/5ページ)

2014.3.23 07:02

住友ゴム工業本社で展示されている世界初の石油を使わないタイヤ「エナセーブ100」(手前)=神戸市中央区

住友ゴム工業本社で展示されている世界初の石油を使わないタイヤ「エナセーブ100」(手前)=神戸市中央区【拡大】

  • 東京モーターショーで国産第1号タイヤ(左)の生産から100年の節目に開発した、世界初の石油を使わないタイヤ「エナセーブ100」(右)を発表する住友ゴム工業の池田育嗣社長=平成25年11月、東京都江東区(同社提供)
  • 「エナセーブ100」の開発にたずさわった(左から)和田孝雄・材料企画部課長、服部高幸・材料企画部主査、向井政幸・第5技術部課長代理、廣真誉・材料第1部課長代理=神戸市中央区の住友ゴム工業本社

 社内外の知見を得て、使えるバイオ・触媒技術をフルに活用。トウモロコシや松の木油、菜の花といったバイオマスを原材料に取り入れ、タイヤのひび割れなどの劣化を防止する老化防止剤、ゴムと硫黄の結合を促進させる加硫促進剤などの「脱・石油」化にたどり着いた。「素材の配合を変え、自分たちが狙ったタイヤの性能に向けて改良を重ねる」(新素材開発担当の広真誉材料第1部課長代理)試行錯誤の末の成果だった。

 こうして発売を1カ月後に控えた25年10月、「脱・石油」100%タイヤの量産がスタート。「常に先進技術とともに歩んできた」(中瀬古広三郎常務)という住友ゴム工業の歴史に、世界に誇る製品が新たに刻まれた。(西川博明)

「エナセーブ100」とは

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。