【ビジネスのつぼ】
ネットユーザー意識
楽器演奏やダンス、料理などを行う自分自身を撮影し、動画サイト「ユーチューブ」や「ニコニコ動画」に投稿する動きが若者を中心に広がっている。キヤノンが昨年9月に発売した「iVIS mini」(2万9980円)は、こうした“自分撮り”に特化したデジタルビデオカメラ。ネットユーザーを強く意識した製品であるだけに、動画サイトへの広告配信に注力し、動画コンテストの開催などで耳目を集めている。
趣味を邪魔しない
目指したのは、撮影機器に詳しくないエントリー層でも簡単に設置・操作ができて、趣味を邪魔しない撮影機器。開発を担当した森口喜代さん(イメージコミュニケーション事業本部ICP第四開発センター課長代理)は、動画サイトにある自分撮り動画を繰り返し視聴して研究した。
「設置や操作に手間取り肝心のシーンを撮り逃してしまう」「前にいる人ばかりが大きく写って背景が入りきらない」「録画中に写りを確認しようとすると目線がずれてしまう」…。さまざまな悩みが浮かび上がってきた。