就任2年目を迎えたオリンパスの笹宏行社長(57)は21日までにフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、損失隠し事件からの信頼回復について「道半ばだ」と述べ、2013年3月期に営業赤字だったデジタルカメラなどの映像事業の再建に意欲を見せた。
医療事業は、得意の内視鏡に加え、電気・超音波メスの展開を進める一方、今期中に新たな強化策を検討する考えを示した。主なやりとりは以下の通り。
--13年3月期は2年ぶりに最終黒字となり、株価も損失隠しで急落する前の水準まで回復した
「昨年6月に(内視鏡、映像、顕微鏡の3事業に力を入れる)中期ビジョンを掲げ、(情報通信事業の売却など)一つずつやってきたのが評価されている。課題は映像で計画から大きく乖離(かいり)した。(今期に営業赤字をゼロにすれば)1年遅れだが約束を果たしたといえる。その意味で道半ばだ」