“賭け”に踏み切ったサントリー ビーム社買収の「英断」 (3/4ページ)

2014.2.2 07:00

 一方のビーム社は、バーボン世界首位のジムビームをはじめコニャックやテキーラなどの有力ブランドを持ち、蒸留酒売上高は71億ドル(2012年、小売りベース)で世界4位にある。

 しかし、「ジョニー・ウォーカー」で知られる世界首位の英ディアジオ(318億ドル)や、「シーバス・リーガル」を販売する仏ペルノ・リカール(187億ドル)との差は大きい。飲料や食品などを合わせて170億ドルを超えるサントリーグループ全体の売上高は、規模に勝る上位勢との対抗に不可欠だった。

 シャトックCEOは「販売網拡大と商品開発力の強化で競争優位を築くことができる」と規模の拡大に期待を寄せた。

 花道へ最後の賭け

 「人生は賭けや。やってみなはれ」

 昭和37年、サントリーのビール事業再参入を決断した当時の佐治敬三社長に対し、創業者の鳥井信治郎会長はこう発破をかけたという。それから半世紀余り。ビーム社買収という“賭け”に出た佐治信忠社長は、「世界でも類を見ない強力なポートフォリオ(組み合わせ)を持つ蒸留酒事業」に今後の成長を託す。

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