昔のカメラのフィルム部分に当たるデジカメのセンサーには、さまざまな大きさがあり、フルサイズと呼ばれる長辺約36ミリのセンサーと、コンパクト型で多く使われる2・3分の1インチ型とでは、面積差が約30倍にも及びます。
このセンサーの中に、レンズから入ってきた光の情報を受け止める「画素」がぎっしりと詰め込まれています。同じサイズなら画素数が多いほど1画素当たりの面積が小さくなり、その分だけ撮れる写真の画質にマイナスの影響が出るとされています。つまり、センサーの面積を画素数で割った「画素密度」が、そのカメラの基本性能を類推する大きな材料となるのです。
例えば、ニコンが昨秋発売したクラシックな外見の一眼レフ「ニコンDf」は、フルサイズで1625万画素。コンパクト型でも1600万画素以上の機種は珍しくありませんが、両者の画素密度は著しく違うことになります。
ただ、各メーカーは画質向上に独自の技術を凝らしており、画素密度だけでは画質を語れません。また、センサーが大きければ必然的にカメラ本体やレンズの大きさ、重量が増し、持ち運びや体の負担にも影響が出ます。でも、とりあえず「大事なのはセンサーサイズと画素密度」ということだけは覚えておきましょう。(光)