ところが代理人弁護士と東京商工リサーチなどによると、販売は振るわず黒字決算は一度もなかったという。平成25年3月期決算では売上高が1700万円にとどまり、2億8千万円の最終赤字を計上。負債総額は10億6千万円に上った。
この8年で薄型テレビ市場では液晶が席巻。プラズマテレビを推進したパナソニックは来春をもって撤退を決断。プラズマテレビを本格的に自社生産する国内メーカーはなくなる。
パナソニックのプラズマ撤退が新聞紙上を賑わせた今年3月、篠田氏は自社ホームページのブログで、こう力説していた。
「一時的な経済の波にのまれて浮き沈みはあるが、それに惑わされては事業の本質を見失う。大画面の薄型テレビの市場をつくったプラズマの技術は再び、われわれが経験したことのない超大画面の体験型コミュニケーションと疑似環境を体験できるディスプレーを他に先駆けて提供する」