三菱自動車は6日、主力の新興国市場での攻勢を強め2016年度に連結売上高を13年度見込み比22.1%増の2兆6000億円、販売台数を28.7%増の143万台に引き上げることを柱とした中期経営計画を発表した。併せて2100億円規模の公募増資を13年度内に実施する方針も正式発表。三菱グループ4社が保有する優先株の買い取りに充て経営再建にめどをつける。
益子修社長は同日の記者会見で、「東南アジア諸国連合(ASEAN)は収益の屋台骨だ」と強調した。主力のタイ、インドネシアに加えフィリピンを中核市場と位置づけて新工場を建設するなど事業強化を図り、ASEANの販売を44.4%増の39万台まで引き上げる。中国も81.8%増の20万台まで増やす。
また、ピックアップトラック、スポーツ用多目的車(SUV)、クロスオーバー車を戦略商品とし、新型車を積極的に投入。売上高に占める比率を6ポイント増の74%まで引き上げる。利益率の高い車種を特に伸ばすことで、経営効率を上げる狙いだ。