トヨタ自動車は5日、一般公開が23日から始まる東京モーターショーに、2015年の市販化を予定しているセダンタイプの燃料電池車の試作車を出展する。
セダンは、4ドアの4人乗り。一目で燃料電池車と分かる先進的なデザインで、水素と空気中の酸素の化学反応を動力源とするため、「水を感じる流麗なデザインに仕上げた」(田中義和製品企画本部主査)という。全長は4870ミリ、全幅は1810ミリ、全高は1535ミリで、加速性能やアクセルを踏み込んだ際の反応の高さも兼ね備える。水素をフル充填(じゅうてん)した場合の走行距離は500キロ以上で、価格は800万~900万円を想定しているもようだ。購入者は、個人では経営者や学者、医師、弁護士などを見込む。
合わせて、次世代タクシーの試作車も公開する。液化石油ガス(LPG)と電気モーターとを組み合わせたハイブリッド車(HV)で、スライドドアに加え、高齢者や子供が乗りやすいよう地面からの高さを低くし、車内の段差もなくした。市販化は未定だが、担当者は「7年後の東京五輪に間に合えば」としている。