トヨタ自動車は8月、高級セダンハイブリッド車(HV)「SAI(サイ)」を大幅改良して発売した。ガソリン1リットル当たりの走行距離を22.4キロまで改善し、燃費性能を高めたのも特長だが、新型サイの最大の特長は何といっても「かっ飛んだ」デザインだ。印象的な横長ランプや高級感あふれるインテリアなどデザインを刷新した。「サイを大人がモテるための武器にする」と豪語するのが、初代モデルからサイの開発責任者を務める製品企画本部ZC主査に加藤亨氏に、サイに込めた思いを聞いた。
--「かっ飛んだ」に込めた思いは
「デザインの先進性をとことん突き詰めてほしいというつもりでいった。私からはあまり細かく指示を出さず、『とにかく任せるからやりたいことを全部やろう』って」
--「かっ飛んだ」デザインに落ち着くまでの苦労は
「ヘッドランプは今までにないデザインで、生産する設備もなかったが、やりたいことは全部やるというので建屋の壁を壊したり台車を大きくしたりして生産ができるようにした。今までは『こういう理由でできない』とあきらめてしまっていたが、全部やるといった手前、全部やらないといけなかったので…(笑)」