トヨタを強くした修羅場の4年間 弱点克服、現地に根ざしたクルマづくり (1/3ページ)

2013.10.25 06:00

米国生まれの「アバロン」。昨年4月、国際自動車ショーでの初披露に向け、慎重に搬入された=米ニューヨーク

米国生まれの「アバロン」。昨年4月、国際自動車ショーでの初披露に向け、慎重に搬入された=米ニューヨーク【拡大】

 6月14日。愛知県豊田市で開かれたトヨタ自動車の株主総会。社長の豊田章男は出席した株主に、静かにこう語りかけた。

 「就任以来、多くの困難に直面してきました。そこから学んだことは『持続的に成長する』ことが最も重要ということです。台数の拡大が成長ではないということを痛感しました」

 2008年秋のリーマン・ショック、米国での大規模なリコール(回収・無償修理)問題、そして東日本大震災。平成21年6月の就任以来、豊田にとってこの4年間はまさに修羅場の連続だった。

 リコール問題で豊田とともに米議会の公聴会に出席した北米本部長のジェームス・レンツは「顧客に耳を傾けること、迅速に行動すること、そしていかに透明性を高めるかを学んだ。その後の取り組みで顧客は戻ってきている」と手応えを実感している。

「それが章男社長によって克服されつつある」と強調

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