EVも昨年8月から「フィットEV」を発売している。同社は、1980年代後半から技術開発に取り組み、96年に「EVプラス」を発表するなど歴史は古く、技術の蓄積も多い。フィットEVのフル充電での走行距離は225キロと、日産が「リーフ」を今年1月に一部改良する前までは走行距離を25キロ上回っていた。
ただし、ホンダはアコードPHV、フィットEVとも一般販売はしておらず、自治体や企業向けにリース販売しているのみ。アコードPHVについては年末にも市販化すると取り沙汰されているが、あくまでも個人向けリース販売にとどまるもようだ。
「充電インフラ設備が整っておらず、普及が難しかったが、今回の連携で新しい戦略が描ける」(ホンダ関係者)と話すが、額面通りに受け取る関係者は皆無。伊東孝紳社長が「燃料電池車の普及までは間違いなくHV(ハイブリッド車)が主流だ」と語る通り、燃料電池車の開発に照準を合わせた動きを加速させており、7月には米ゼネラル・モーターズ(GM)との提携を発表した。