そしてなにより見逃せないのが、コンピューター市場で起きている地殻変動だ。スマホやタブレットなどパソコンに取って代わる新たな情報端末市場ではMSの影は薄い。米アップルのOS「iOS」や米グーグルの「アンドロイド」といった製品は企業や教育現場にも深く浸透。XPのサポート終了により、ウィンドウズを搭載したパソコンに別れを告げられる可能性があるのだ。
MS、一挙両得狙う強気戦略
「パソコン離れ」に拍車が掛かる危機に、日本MSも手をこまねいているわけではない。「OSの移行と同時に職場のIT環境も最新にしていただく」(日本MS)。欧米の企業に比べ進んでいないとされるインターネット上で情報をやり取りするクラウドコンピューティングに対応した情報システムや端末への移行などを、強く提案する考えだ。