KDDI(au)は25日、16-19日に発生した米アップル製スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone」やタブレット端末「iPad」などでメールの自動送受信がしづらくなっていた通信障害について、通信設備の更新の手順ミスや障害時の対策不足などが原因だったと発表した。
25日午前に都内で会見した嶋谷吉治取締役執行役員専務は「年末年始にも障害を起こし、改善活動を続けてきたが不十分だった。再発防止に努めたい」と謝罪した。
KDDIは、15日から通信設備拠点でユーザーを認証するサーバーの更新作業を行っていたが、16日未明に作業手順のミスをきっかけに設備が故障。これにより、一部の利用者がメールサービスを利用しづらくなる障害が発生した。
16日午後に復旧したものの、通信障害中にたまっていたメールの送受信処理などでシステムに負荷がかかり、再びメールの送受信がしづらくなる状況に陥った。障害は19日未明まで続いた。今回の障害は全国規模で、最大288万人に影響が出たという。
再発防止策として、8月末までに設備更新作業の手順書を総点検するほか、サーバーの増強、電子メールがサーバーに出入りする量を調整するシステムなどを導入する方針だ。
KDDIでは昨年12月末から今年1月初めに信号制御装置のソフトウェアの不具合などが原因でスマホでインターネット接続やメールができなくなる通信障害が起きた。