巨額の赤字に陥り、リストラなどに取り組んできたNECの反転攻勢が実を結びつつある。
26日発表した2013年3月期の連結決算は本業のもうけを示す営業利益が前期比55.5%増の1146億円と大幅に伸び、最終損益も304億円の黒字(12年3月期は1102億円の赤字)と3年ぶりに黒字転換した。
三井住友銀行や三井住友信託銀行、日本政策投資銀行など5行から総額1300億円を劣後ローンで調達することも同時に発表。財務体質の強化を図り、16年3月期に1500億円の営業利益を目指す中期経営計画の達成に全力を挙げる。
13年3月期連結決算の売上高は1.1%増の3兆716億円。約1万人の人員削減を柱とする構造改革で営業利益が約400億円改善し、通信事業やITサービス事業が堅調だった。