韓国企業が、中部地区を拠点として日本の自動車産業との取引を増やそうと攻勢をかけている。自動車部品メーカーの共同営業拠点や、自動車部品向け鋼管の製造・販売子会社の設立など、日本メーカーへの売り込み態勢を着々と整え始めた。電機製品に続き、世界で存在感を増しつつある韓国の自動車業界。トヨタ自動車のお膝元で“日本進出”の橋頭堡(きょうとうほ)を築けるか。
日本に続々と拠点
「韓国製の部品は品質も評価されている。グローバル化時代、競争力のある部品を使う流れは強まるはず」。韓国の政府系機関、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の金鉉泰・名古屋貿易館長は話す。
日本の自動車産業へのセールスに向けた韓国の活動は活発化している。
KOTRAは5月、韓国の中小自動車部品メーカーの共同営業拠点を名古屋市内に開設する。同様の拠点は米国デトロイト、ドイツのフランクフルトにあるが、日本では初。8社程度が入居する。