男性株主「株主総会の議事録ですが、今回、これほど大きな問題を起こし、これだけ時間をかけて真剣に議論しているので、ある程度の議事録を作り、全株主に報告をお願いしたい」
勝俣会長「毎年、結果を正確に記載しており、質疑の逐一までは公開の必要なしと判断しております」
男性株主「監査役に質問です。東電が国から事業を継続する担保をいただいているとの話があったが、国のどの立場の誰から担保をもらっているのか」
勝俣会長「賠償の支援の枠組みに対する質問でしょうか」
男性株主「担保について確認したいのですが」
勝俣会長「支援の枠組みの中で、原子力損害賠償の事業者を債務超過にさせない、と国が言っており、これが該当すると考えています」
女性株主「3号議案に賛成しますが、拍手など前時代的な決め方に納得できない。原発の事故は想像を超えてしまう。今では、福島は「フクシマ」と書かれてしまう。故郷を捨てざるを得ない、仕事がない、安心して教育も受けられない。東北電力の株も持っているが、無配だと思っていたら配当があった。これは原発が事故を起こさなかったからです。10日間の停電があったにもかかわらずです。これが大きな違いです。原発事故のために東電の財務状況が悪くなっていく。社員も、株主も絶望する。世界に新しい電力のあり方を提案しませんか。(株価が)ゼロ円になっても応援します。新しい事業として、原発以外に知見、教養を活かし、東電を応援して良かったね、という形にしてほしい」
勝俣会長「こうした事態を起こし、誠に申し訳ない。貴重なご意見を頂きました。福島県の方、そして東電社員も希望を持ってやっていけるようにしたい」